春待つ畑に幾何学模様
今朝平成22年3月12日の北海道新聞の1面の記事です。
『春待つ畑に幾何学模様』11日午前11時45分当別町蕨岱(わらびたい)上空の航空写真。
春を待つ田園地帯の銀世界に、ペルーの地上絵を思わせる幾何学模様が出現-。
道央地方で、雪に覆われた畑に融雪剤をまく作業が始まっている。
石狩管内当別町では11日に作業が本格化。
雪が50~60センチ積もった秋まき小麦や野菜の畑で、炭化カルシウムなどをまくトラクターが走り回っている。
JAいしかり(当別町)では「積雪は例年並み。好天が続けば20日ごろまでに終えられそう」という。
-いよいよ地上も人もそして虫たちも行動開始です-
山嶺
医療に従事する人はいつも他人に優しくあってほしいと思います。
技術はもちろん一番大事ですが、心が入っていなければ人はそれを敏感に感じます。
私は札幌でこの20年くらいの間に6軒の歯科医を巡りました。
一番最初は都心部で通いやすく、いい先生でしたが郊外に開院され通いにくくなりました。
次に近所の住宅地の2軒、どちらも老先生でいつ行ってもすぐに治療をして頂けましたが
閑散としている理由が後々わかりました。
その後紹介された年配の先生は、口を開けて治療を受けている私を前に、衛生士さんを大声で怒鳴りつけました。
無防備な状態で全身を預けている私にとって、私が怒られたのではないのですが本当に驚いてしまいました。
最後にたどりついたのが今の先生です。
もう10年くらいお世話になっています。都心部から数年前に東区に移られましたが、地域でも親しまれておられ
先生お一人に有能な衛生士さんたちがてきぱきと無駄なく動き、言葉遣いも態度も申し分ありません。
混んでいてもしっかりこちらの言うことを聞いて、最善の方法をきちんと説明して治療してくださいます。
静かに音楽が流れ、待合室の書籍一冊にも心が行き届いています。
いつ行っても心が和みます。私はこの先生に一生歯の治療をお願いしようと思っています。
なな
大沢アパートの番犬になって5年目のなな。忘れもしない2005年10月27日。
近所の人が庭木の冬囲いをしている最中、か細い鳴き声が。2階にいたおじいちゃんが耳聡く聞きつけ出てみると、仔犬が入れられていた紙袋から這い出して寒さと空腹で鳴いていたのです。
おばあちゃんが抱きかかえて温かいミルクを飲ませてあげてやっと生還。
獣医さんによると生後3ヶ月くらいの柴犬の雑種。
その冬は大澤家の裏玄関が”なな”の部屋に。
裏玄関がアパートに面しているので、入居者の方や宅急便の方、業者さんの出入りが圧倒的に多いのですがすぐに人気者に。
でも翌春には外に立派な小屋をつくってもらって大澤家の番犬となったわけです。
アパートの番犬らしく敷地内に不審者が入らないよう忠犬ぶりを発揮して、今年の冬は犬小屋の屋根に昇ったり降りたりと周囲の監視を怠りなくやっていました。がそのジャンピングが裏目に。
しばらくはお薬を飲んで、2~3週間はおとなしくと先生に言われました。しょぼん(/_;)
つつじの芽
『春は曙(あけぼの)。やうやう白くなりゆく。山際(やまぎわ)少しあかりて紫だちたる。
雲の細く棚引(たなび)きたる-』よく知られた「枕草子」の冒頭の部分です。
春はあけぼのの時分が一番美しいということです。
当別町内にはまだたくさん雪が残っていますが、朝日に輝く近郊の山の稜線のそれは美しいこと!
たまには朝起きして眺めてみませんか。”朝起きは三文の得”と言うではありませんか。
何かいいことがあるかもしれませんよ。
・春暁(しゅんぎょう)の白きシーツにめざめけり 日野草城(そうじょう)
・春は曙そろそろ帰ってくれないか 櫂(かい)未知子
マリーゴールド
大家の敷地内には、花畑、野菜畑、そして果樹が数本あります。
早春の仕事としてまず果樹の剪定があります。
果樹といってもりんごが2本、梨が1本、まるめろが1本とぶどうが3本くらいです。芽がふくらむ頃には消毒もしなければなりません。
でもやっているのが素人なので、昨年初めてりんごと梨に袋掛けをしたのですがほとんど収穫はありませんでした。
まともに口に入ったのは古い樹のぶどうだけで、これはカラスとの争奪戦の末なんとか人間が勝利を得ています。
野菜畑に何を植えるかもそろそろ考える時期です。
同じ場所に同じ種類の野菜を植えない方がいい(連作障害を起こす)ので、これまた頭を悩ませます。
できるだけ有機栽培に近い状態でつくろうとするのですが、病害虫の問題が出てきます。
土壌の回虫の発生を少なくすると言われるマリーゴールドの芽が日ごと成長しています。
春
『春』草木の芽が「張る」、また田畑を「墾(は)る」、そして気候の「晴る」の意とも。
気象学的には太陽暦の3月、4月、5月を、天文学的には春分(3/21頃)から夏至(6/22頃)
を、陰暦では1月、2月、3月を指します。
元気の出る俳句をひとつ。
・バスを待ち大路の春をうたがはず 石田波郷
・野に出れば人みなやさし桃の花 高野素十
・勇気こそ地の塩なれや梅真白 中村草田男
・光堂より一筋の雪解水 有馬朗人
・牧開く湖の向かふに活火山 大澤久子
庭の水芭蕉
今ごろの季節は気温が極端に上がったり下がったします。
『三寒四温』冬の終わりに寒い日が3日続くとあと4日暖かい日が続くということで、これを繰り返して春になるというわけです。今まさにそう状態です。
札幌近郊の当別町でも春を思わせる暖かい日差しがどんどん雪を解かしていっています。
そうすると、一日でも早く家の回りの雪をなくそうとあちこちで雪割りが始まります。
日の光を浴びた表面のざくざくの雪の下にはコンクリートや土に張りついている堅い氷があります。
それをつるはしやスコップで割りひびを入れます。そうやってひびを入れただけで氷はどんどん解けていきます。
雪の下にはクロッカス、水仙、チューリップなどの芽が今か今かと出番を待っています。
大家の庭の水芭蕉です。雪が残っている4月から5月にかけて高貴な香りとともに開いています。