『甘酒』と聞くと、雪祭りの会場やスキーに行ったときのロッジで一休みに体を心から温めてくれる飲み物と思われがちです。
ところが、これはれっきとした夏の飲み物なのです。
糯米(もちごめ)の粥に麹(こうじ)を加え6~7時間発酵させるとできるので、一夜酒とも言われます。熱くしたものを盛夏に飲むとかえって気持ちよく、暑気払いに昔からよく愛飲されています。
江戸時代には真鍮(しんちゅう)の箱を担って町中を売り歩く甘酒売りが町民に親しまれていたようです。
現代でも有名なのが、神田明神鳥居横の「天野屋」さんで1846年創業。地下6mにある天然の土室(むろ)でつくられる米麹をもとに手を加え生成、熟成を行ってつくられています。
私も数年前の盛夏に訪れたことがあります。お店の造りもいかにも老舗の甘味処といった感じで夏に飲む甘酒を楽しんできました。
皆さんもお試しください。